![]() |
マイクロトレンド―世の中を動かす1%の人びと¥1,890吉田 晋治 / 日本放送出版協会 0![]() |

労作
欧米の、この手のトレンド分析本は大抵膨大なデータを調べてくるので相当分厚い。抄訳であることにご不満な読者もいるようだが、私はこのくらいがありがたい。この日本語版だけでも約350ページもあるのだ。
物質文明が充足するにつれ人々のニーズは満たされ、細かな差異を求めるようになる。今や人の趣味・嗜好は細分化され、「典型的な」人は減りつつある。もちろん平均値が大部分なのだが、著者が選挙活動で当時広まりつつあった「サッカー・マム」グループを取り込んだように、大金持ちでも質素な暮らしを好む人や、美容整形を何度も受ける人、在宅の高額所得者など新種族が誕生している。そしてそのグループにフォーカスしたビジネスもまた誕生している。
アメリカで起きたことは日本でもブームになると思って新しいビジネスチャンスを探すのもいいし、単に娯楽ニュースとして読んでも面白い。
物質文明が充足するにつれ人々のニーズは満たされ、細かな差異を求めるようになる。今や人の趣味・嗜好は細分化され、「典型的な」人は減りつつある。もちろん平均値が大部分なのだが、著者が選挙活動で当時広まりつつあった「サッカー・マム」グループを取り込んだように、大金持ちでも質素な暮らしを好む人や、美容整形を何度も受ける人、在宅の高額所得者など新種族が誕生している。そしてそのグループにフォーカスしたビジネスもまた誕生している。
アメリカで起きたことは日本でもブームになると思って新しいビジネスチャンスを探すのもいいし、単に娯楽ニュースとして読んでも面白い。
2008-08-23
それが大きな変化の予兆なのか判断するのは難しいが
十数年前「パソコン通信をする人」なんて少数のギークでしかなかったはずだ。
そもそもトレンドは常にマイクロトレンドから起るものだから、マイクロトレンドを経ないメガトレンドも、大資本が大規模に仕掛けるもの以外に考えづらい。
だから本書が目新しい視点だというわけではないが、まとまった形での類書はないので、読み物として面白い。ずいぶん前からアメリカでは中流階級が崩壊していて、「平均的アメリカ人」はテレビと映画の中でしか存在しない。ライフスタイルは随分細分化して少数派だらけになった今、メガ・トレンドに対するマイクロトレンドを注視するべきだという意見と本書にでてくるデータは興味深いものばかりだ。
ただし、それが何かの大きなトレンドの徴候なのか、それとも片隅でひそかに続けられるマイナーなスタイルのままなのか区別することは容易ではないし、本書を読んでもその方法はわからない。例えば子供のベジタリアンやガテン系の女性など、今後大きな社会構造の変化を呼ぶものか考えてみる必要がありそうだ。
そして、本書の分析対象は富裕層寄りだが、2042年に黒人、ヒスパニック、アジア系といったマイノリティが過半数を占めるという大きなレベルでのアメリカの変化は、本書のマイクロトレンドとどのように関係していくのか、マーケティングや社会学を考える人でなくても、今起きているアメリカ社会の胎動を考えるきっかけとしては十分な一冊。
そもそもトレンドは常にマイクロトレンドから起るものだから、マイクロトレンドを経ないメガトレンドも、大資本が大規模に仕掛けるもの以外に考えづらい。
だから本書が目新しい視点だというわけではないが、まとまった形での類書はないので、読み物として面白い。ずいぶん前からアメリカでは中流階級が崩壊していて、「平均的アメリカ人」はテレビと映画の中でしか存在しない。ライフスタイルは随分細分化して少数派だらけになった今、メガ・トレンドに対するマイクロトレンドを注視するべきだという意見と本書にでてくるデータは興味深いものばかりだ。
ただし、それが何かの大きなトレンドの徴候なのか、それとも片隅でひそかに続けられるマイナーなスタイルのままなのか区別することは容易ではないし、本書を読んでもその方法はわからない。例えば子供のベジタリアンやガテン系の女性など、今後大きな社会構造の変化を呼ぶものか考えてみる必要がありそうだ。
そして、本書の分析対象は富裕層寄りだが、2042年に黒人、ヒスパニック、アジア系といったマイノリティが過半数を占めるという大きなレベルでのアメリカの変化は、本書のマイクロトレンドとどのように関係していくのか、マーケティングや社会学を考える人でなくても、今起きているアメリカ社会の胎動を考えるきっかけとしては十分な一冊。
2008-08-19
監修者の勘違い
それほどたくさんはいないが、統計の数字をじっと見ていると
透けて見えてくる層がある。そういう人種たちをカタログ化してみせる
という内容で、なかなかおもしろいのですが、問題は監修。
下流社会で一世を風靡したせいか、なんでも格差社会に結びつけるのですが、
マイクロトレンドとメガトレンドを混同しているし、『日本では』という解説で
挙げている数字も、全然、アメリカ版と違う統計なので、参考になりません。
手元にある統計の有り合わせの数字でさらっと書いたという印象です。
そんな監修文より、カタログを削っていない『完全版』のほうが読みたかった……
透けて見えてくる層がある。そういう人種たちをカタログ化してみせる
という内容で、なかなかおもしろいのですが、問題は監修。
下流社会で一世を風靡したせいか、なんでも格差社会に結びつけるのですが、
マイクロトレンドとメガトレンドを混同しているし、『日本では』という解説で
挙げている数字も、全然、アメリカ版と違う統計なので、参考になりません。
手元にある統計の有り合わせの数字でさらっと書いたという印象です。
そんな監修文より、カタログを削っていない『完全版』のほうが読みたかった……
2008-07-20
三浦氏の監修のおかげで、飽きずに読み進めることができた。
しきい値に達していないが、それなりの数で影響力をもちながら世の中に存在しているコロニーのような集団を、ちいさなトレンドとして紹介した本。
翻訳も普通に読みやすかった。
トレンドウォッチャーの視線を参考にしてみたい人にはお勧めできます。自分も再読するまではしないとは思いますが、そうした視点は参考になりました。
時代も関係するネタなので、お早めに。
下流社会の三浦展氏が監修していて、それぞれのトレンドに「日本ではどうか?」という点を1ページほど解説してくれている。それが興味をそそられて、トレンドが身近に感じることができて、良かった。
そうした本のつくりに、星をひとつ追加して4つ。
翻訳も普通に読みやすかった。
トレンドウォッチャーの視線を参考にしてみたい人にはお勧めできます。自分も再読するまではしないとは思いますが、そうした視点は参考になりました。
時代も関係するネタなので、お早めに。
下流社会の三浦展氏が監修していて、それぞれのトレンドに「日本ではどうか?」という点を1ページほど解説してくれている。それが興味をそそられて、トレンドが身近に感じることができて、良かった。
そうした本のつくりに、星をひとつ追加して4つ。
2008-06-29
小さなトレンドが大きな違いを生む時代
まずマイクロトレンドとは新しく生まれる直感では捉え切れないトレンド
の事であり、そのためのツールとして世論調査、意識調査、統計を活用して、
対象を細かく調査し、実態を明らかにしていく事です。
実際、本書でも統計の図表をふんだんに取り入れて日米の比較も行なっています。
具体的には男女関係、親子関係、仕事などの推移を社会学的な統計、調査から
実態を浮き彫りにしていく手法をとっていて、手っ取り早く言えば「ヤバい
経済学」の社会学版です。
全人口の1%以上の人が行なう事ならば立派なトレンドであって、それが
大きな潮流とならないものをあえて「マイクロトレンド」と呼んでいる訳です。
実際私自身、ネット婚をした夫婦を知っています(ネット上で)。
これは大きなブームではないけれども「オンデマンド婚」などと呼ばれて、
ネット上でもちょっとした話題になっています。
こういうのを「マイクロトレンド」と言います。
全体的にいろんな項目から構成されているので、どの項目から読んでも
差し支えない本の構造になっています。
の事であり、そのためのツールとして世論調査、意識調査、統計を活用して、
対象を細かく調査し、実態を明らかにしていく事です。
実際、本書でも統計の図表をふんだんに取り入れて日米の比較も行なっています。
具体的には男女関係、親子関係、仕事などの推移を社会学的な統計、調査から
実態を浮き彫りにしていく手法をとっていて、手っ取り早く言えば「ヤバい
経済学」の社会学版です。
全人口の1%以上の人が行なう事ならば立派なトレンドであって、それが
大きな潮流とならないものをあえて「マイクロトレンド」と呼んでいる訳です。
実際私自身、ネット婚をした夫婦を知っています(ネット上で)。
これは大きなブームではないけれども「オンデマンド婚」などと呼ばれて、
ネット上でもちょっとした話題になっています。
こういうのを「マイクロトレンド」と言います。
全体的にいろんな項目から構成されているので、どの項目から読んでも
差し支えない本の構造になっています。
2008-06-06












0

